タイトルだけでは最初はどんな話かわかりませんでした。ただ長安という地名に惹かれて「盗まれた長安よみがえる古代メトロポリス 」をNHKオンデマンドで見始めました。
西安は発掘ラッシュ
私は中国の西安。昔の長安に2回観光に行ったことがあります。西安は内陸に1000キロも入った所にあり、思い入れが強くなければなかなか行きにくい場所ですが、歴女の私は昔から歴史ロマンを感じ、好きな場所でした。
中国に行ったことがある方は、ロマンだけでは旅出来ない国だとご存知だと思いますが(笑)それでも西安(シーアン)は昔の唐の都であり、シルクロードの玄関口ということもあり、行きたくなる場所です。
初めて行ったのは20年以上前の大学生の時でした。ビックリしたのは古代のイメージどおり、西安市が「城郭」に守られていることでした。7年前に久しぶりに西安に行きましたら、その城郭が立派に堅固になっておりビックリしました。町並みも変わりすぎていて何処が何処だったのか全くわからなくなっていました。
西安なう pic.twitter.com/8EMUVEReRq
— 新空调硬座普快卧 9/4-10中国内蒙古 (@YZ22_334251) 2017年9月10日
今回の番組で見た現代の西安はさらに発展していました。その西安が中国の経済発展の恩恵で「発掘ラッシュ」だそうです。休みの日にひとりで平城京の周りや寺院、城を廻り楽しんでいる私は「西安の発掘ラッシュ」それだけで興奮します(笑)
盗掘事件
西安では国の急成長で「発掘ラッシュ」となりましたが、共に盗掘も多くなり貴重なお宝が盗まれ、盗掘ラッシュともいわれそうな状態のようです。
今回唐時代の皇帝、玄宗2人目の皇后の石槨(せっかく)が盗掘にあい、それを取り戻すまでの話でしたが、皇后の墓が何処にあったかもわからなかったのを盗掘犯人が学者より先に見つけて盗掘して売りさばいていたという・・犯人の盗掘や歴史の知識や知性に驚く話でした。
日本でも遺跡の発掘ラッシュが始まったのは経済的に豊かになってからですし、中国で発掘がこれから長い時間かかるのもよくわかります。一つ一つの遺構を壊さない様に慎重に発掘すればかなりの時間がかかるものですよね。
盗掘なら時間をかけず中を荒らすことが出来ますね。先回りする事も出来る。学者でなくても「あの遺跡はこの辺りでは?」と、歴史好きなら大体の場所が分かる遺跡もありますよね。建物を建築中にみつかる遺跡も多いですが、そういった情報をプロの盗掘犯人なら学者たちより早く情報を集める事も出来そうです。
捕まった犯人は静かな男で、盗掘しそうな人物ではなく、犯人と学者さんはなぜかシンパシーを感じていたのが物語のようでした。最終的に唐の重要な人物の2つの遺跡の場所を確定した犯人に少し賛辞する気持ちが生まれていたような学者さん。発掘を手伝いたいと言った犯人。。
広大な中国。中国全体で考えればどれだけ沢山の遺跡が埋もれているかわかりませんね、国がしっかり対策をしなければ盗掘天国になりそうです。宝をしっかり守って欲しいです。
中国の学者さん
中国から来る観光者や領土問題で日本人の中国へのイメージは悪くなりました。私自身の中国へのイメージもいつの間にか悪くなりましたが
番組で中国の学者さん達が一生懸命働いている姿や、西安の人の姿に、忘れていた真面目に生きている人が大半という普通のことに気付かせて貰いました。
研究者は研究自体に意義や目的を持っていてお金の事は後回し・・中国も日本も同じ雰囲気で、長安への憧れと共に中国に久しぶりに親しい気持ちが持てました。
西安の大雁塔。インドから唐に膨大な経典を持ち帰った玄奘は、ここに弟子とこもり、経典の翻訳作業にあたった。(陝西省) pic.twitter.com/DuDJpnoYQL
— 中国旅行bot (@China_Travel_b) 2017年9月8日
20年前の日本は今とは反対に中国を盲愛している「中国大好きオジサン」が多くいて変な感じでした。多分、共産主義者の人や中国の歴史が好きな人たちだと思いますが、それも行き過ぎに感じていました。
好き嫌い、極端になることなく、隣国と付き合って行ければいいですね。発掘ラッシュで1200年前の長安の都の新しい発見がされることを楽しみにしています。